持続可能な資本主義 新井和宏著
本書、私は非常に共感しました。
リーマンショックで失われた金融への信頼、
それを払拭するには
「リターン=お金」という考え方を捨て去ることが大事。
お金をリターンとし、最大化させようとすると、
いかに効率的にお金を得るかが目的になってしまう。
お金となると目標は無限に上がり続け、
「効率的にお金を得るための投資」
↓
「投資評価基準も短期的に稼げるか」
になってしまうと。
だからフローではなくストックを見るべきだと。
この関係、
確かに全く信頼関係がないですよね。
著者が言うには失われた10年は
「信頼が失われた10年」とのこと。
元々、信頼を元にビジネスをしていた日本が、
バブル崩壊後、日本的経営を全否定し
アメリカ的経営を受け入れたことでの歪みでもあると。
いま改めて旧日本的経営のいい部分、
「信頼」をベースにした「八方よしの経営」
を目指すべきというのが著者の提言でした。
タイトルになっているように
持続可能な資本主義のあり方についても触れていて、
・経済成長が必要か?
・経済成長は人口増加のためのもの。
・人口増加する必要ある?
などなど面白い問いかけがありました。
無限に経済成長を求めているけど
地球は1個しかないわけで、
経済成長0%でも人口は減るから
一人当たりGDPは上昇すると。
ふむふむ。
鎌倉投信は
リターン=「資産形成×社会形成×心の幸せ」=幸せ
とリターンを定義しています。
非常に共感できる定義でした。
短期的な一方に向けた利益を追求するのではなく、
長期的に広く社会に貢献することを追求する、
そんな企業が多くなるといいですね。
そのためには消費者、株主、取引先、社員
としての個人の行動が重要になります。
パラダイムシフトは個人からといいますが、
まず自分が考えを改めようと思いました。
それではまた〜。